ジャンル・エリア : 展示 | 文化 | 歴史 | 甲信越 2018年04月17日
下諏訪町のハーモ美術館で、千利休が建てた国宝茶室「待庵(たいあん)」の原寸大複製の展示会が開かれている。室内で茶席も体験でき、来館を呼び掛けている。中日新聞社後援。7月1日まで。
待庵の実物は、京都府大山崎町の臨済宗東福寺派の寺「妙喜(みょうき)庵」で保存されている。日本最古の茶室建造物で、16世紀末に豊臣秀吉の命を受けた利休が建て、武将らをもてなしたとされる。
茶室の内部は二畳敷き。客が出入りする「にじり口」は高さ79センチ、幅72センチと狭く、武士も刀を外し頭を下げなければ入ることができない。天井や柱はスギを、明かり取りの格子窓はアシを使い、質素なたたずまいとなっている。
関たか子館長は「国宝の茶室を忠実に再現しており、茶道の経験のない方もいにしえの文化を体感してほしい」と話している。
茶室でのもてなしは17~20日と5月8~14日、6月5~11日まで行う。予約制で1席4人まで。お茶代は1人1000円で、入館料(大人1000円、小中高生500円)とは別。
展示期間中の毎週土曜、茶室を製作した長野市の宮大工、北村幸雄さんが来館する。(問)同館=0266(28)3636
(福永保典)