ジャンル・エリア : 富山 | 山 | 川 2018年08月15日
ごう音とともに豪快な水しぶきが舞い上がる黒部ダム(立山町芦峅寺)の観光放水。水しぶきに日が差すと虹のアーチが架かり、観光客を楽しませている。
富山、長野両県を結ぶ立山黒部アルペンルートの立山駅からケーブルカーやバスなどを乗り継ぎ、約2時間で最寄りの黒部湖駅に到着する。涼風が吹く駅構内を抜けると、エメラルドグリーンに染まる黒部湖と悠然とそびえる黒部ダム(標高1、470メートル)が見えてくる。
幅492メートル、高さは日本最大の186メートルを誇るアーチ式のダム。毎年期間限定で実施される観光放水は、2カ所の放水口から毎秒10トン以上の水が勢いよくはき出され、霧状になって舞い上がる。アルペンルートの夏の風物詩だ。時折、吹く風に乗り、水しぶきがえん堤まで舞い上がることもある。
長野県側の黒部ダム駅周辺には展望台、観覧ステージも設置され、涼を求める観光客でにぎわっている。新潟市西区の団体職員の男性(50)は「水しぶきが目の前に飛び込んでくるような迫力がある。見ているだけで涼しくなるね」と満足げだった。
(酒井翔平)
<メモ> 黒部ダムは1956(昭和31)年に着工し、63年に完成。総貯水量は約2億トン。下流約10キロにある発電所(黒部市)に水を供給する。今年の観光放水は10月15日まで。9月10日までは午前6時半~午後5時、9月11日以降は午前7時~午後4時半