ジャンル・エリア : 富山 | 展示 | 文化 | 歴史 | 芸術 2018年09月19日
江戸から明治期の越中を代表する陶磁器の美術品と、富山城下町の出土品を展示する企画展が、富山市陶芸館(同市安養坊)で開かれている。11月28日まで。
市内ではここ数年、現在の総曲輪周辺の再開発に伴う発掘で、富山城下町だった場所から大量の陶磁器が出土。その中には地元で焼かれた越中瀬戸焼や小杉焼、越中丸山焼が見つかっている。
芸術品として受け継がれてきた伝世品と富山城下町の出土資料計190点を展示。美的価値を追求した伝世品と、町の人が日常で使っていた陶磁器が横に並ぶ。デザインは似ていても、城下町から出土したものは装飾がなく、色も派手さがないなど違いを見比べるのが楽しい。同館の高木好美学芸員は「陶磁器は鑑賞対象にもなるが、城下町の人々が使っていたものは実用的で暮らしぶりが分かる。展示を通して広い視野で焼き物にふれてほしい」と話している。入館は午前9時~午後4時半。会期中無休。一般100円、高校生以下無料。
(柘原由紀)