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【滋賀】近江鉄道ミュージアム、12月8日閉館 11年間「鉄ちゃん」と歩んだ

ジャンル・エリア : テーマパーク | 乗り物 | 展示 | 近畿 | 鉄道  2018年11月14日

近江鉄道ミュージアム全景(車両後方の建物が資料館)=彦根市の彦根駅構内で

近江鉄道ミュージアム全景(車両後方の建物が資料館)=彦根市の彦根駅構内で

 近江鉄道(彦根市)の歴史的な資料や貨物輸送を支えた電気機関車などを展示した彦根駅構内(駅東口側)の「近江鉄道ミュージアム」が資料館の老朽化から、12月8日を最後に閉館される。最終日に感謝祭を開き、11年の歴史に幕を閉じる。

 ミュージアムは国宝彦根城の築城400年祭に合わせ、2007年3月21日にオープン。電気機関車の実物展示と、資料館で構成されている。

 電気機関車では、1960年8月から86年10月30日まで貨物列車を引っ張ったED31形や、62年から主にセメント原石輸送専用車を25年間引っ張ったED14形など、7両を間近で見学できる。

 資料館は、20年に建設された発電所を改築して整備。1898年6月、7月にそれぞれ逓信大臣から交付された彦根-愛知川、愛知川-八日市の開業免許状の複製、信号機がない時代に鉄道単線運転区間で列車同士の衝突事故を防ぐため、昭和の中ごろまで日野駅で信号システムの役割を果たした閉塞(へいそく)器など150点を紹介している。

近江鉄道の貨物輸送を支えたED31形(右)とED14形の電気機関車=近江鉄道ミュージアムで

近江鉄道の貨物輸送を支えたED31形(右)とED14形の電気機関車=近江鉄道ミュージアムで

 ミュージアムは毎月第2土曜日に無料で一般公開してきた。閉館の主な理由は、築98年を経過した資料館の老朽化。展示してきた電気機関車の今後は、譲渡や解体を含め、まだ決まっていない。資料館の資料は、八日市駅などでの展示を検討している。

 感謝祭は午前10時~午後2時で、先着300人に来場記念ポストカードを贈る。鉄道営業課の伊藤大介主任(27)は「鉄道ファンや一般の方に近江鉄道120年の歩みに触れ、楽しんでもらいたい」と来場を呼び掛けている。(問)鉄道営業課=0749(22)3303

 (前嶋英則)