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【静岡】来館者と対話型が好評 地球環境史ミュージアム

ジャンル・エリア : 展示 | 自然 | 静岡  2018年11月28日

来館者と会話をしながらエネルギーの活用法などを解説する大木雪子さん(右)=静岡市駿河区のふじのくに地球環境史ミュージアムで

来館者と会話をしながらエネルギーの活用法などを解説する大木雪子さん(右)=静岡市駿河区のふじのくに地球環境史ミュージアムで

 2016年3月に開館した県内初の自然系博物館「ふじのくに地球環境史ミュージアム」(静岡市駿河区)で、研究者らが来館者と対話しながら自然災害や資源問題などを解説する「地球家族会議」が、10月末に4000回を超えた。最新の研究情報を取り入れた「ライブ感のある展示」を目標に、開館以来、毎日続けている。

 平日に4回、休日には6~8回開催する。「気候変動」「食料」「生物多様性」などの8テーマごとに、研究者らが解説。研究者6人のほか、研究者と市民の橋渡しを務める「科学コミュニケーター」の資格を持った地元の主婦、元教師らが、図解や展示物を活用して解説する。

 研究員らが最先端の研究情報を得ても、予算の関係などからすぐ展示内容に反映できない欠点を補うために始めた。毎日の新聞を題材に、時事問題も解説に絡める。10月28日に4000回を迎え、今月27日に4129回を終えた。

 27日は、主婦で科学コミュニケーターの大木雪子さんが再生エネルギーの現状や、自然からヒントを得たエネルギーの活用方法などを解説。茨城県阿見町から来た佐藤秀治さん(67)は「相手のレベルに合わせて分かりやすく解説してくれた。分からないことをすぐに質問できるのもいい」と話した。

 会議の最後には来館者に「100年後の静岡の豊かさとは」などをテーマにしたメッセージを、カードに書いてもらう。研究者の山田和芳教授は「展示物を見るだけの一方的な授業ではなく、来館者と会議のように会話をして、みんなで豊かさとは何かを考えていきたい」と話した。

(広田和也)