ジャンル・エリア : 展示 | 石川 2019年02月11日
石川ゆかりの作家27人が50歳の頃の業績を振り返る企画展「50歳だった」が、金沢市広坂の石川近代文学館で開かれている。当時出版された著書など167点が、同時期の世の中の出来事を書いたパネルと共に並ぶ。3月24日まで。
50歳になる2カ月前に関東大震災で被災した泉鏡花が、建物の高層階を恐れる心情を記した紀行文や、加能作次郎が50歳の時に亡くした継母との関係をつづった自伝的小説の直筆原稿などを紹介。50歳で画業30周年を迎えた金沢市在住の漫画家波津(はつ)彬子さんの代表作「雨柳堂夢咄(うりゅうどうゆめばなし)」の原画1話分も取り上げている。
開館50周年の記念事業の一環。同館学芸員の當摩(とうま)英理子さん(34)は「この展示室の中では、どの作家も皆同い年。それぞれの50歳を比べてみてください」と呼び掛けている。入館料は一般360円、大学生290円、高校生以下無料。
(寺田結)