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【静岡】「荒井」風景、一堂に 湖西で浮世絵企画展

ジャンル・エリア : 展示 | 歴史 | 芸術 | 静岡  2019年02月15日

新居宿を描いたさまざまな浮世絵が並ぶ=湖西市の新居関所史料館で

新居宿を描いたさまざまな浮世絵が並ぶ=湖西市の新居関所史料館で

 新居関所や新居宿の浮世絵を集めた企画展「描かれた関所」が湖西市新居町の新居関所史料館で開かれており、葛飾北斎や歌川広重から昭和の作品まで、同館所蔵品約40点を紹介し、さまざまな新居の姿を見ることができる。5月19日まで。作品を2グループに分け、3月5日と4月9日に展示替えをする。

 東海道五十三次、新居宿の名所絵図はさまざまな絵師に描かれてきたが、同史料館でもまとめて一堂に公開するのは初めて。担当者は「地元にもこれだけあることは知られていない。昔から新居宿と関所が注目されていた場所だと知ってほしい」と狙いを話す。

 北斎や広重、歌川国貞、歌川芳艶(よしつや)、歌川芳幾(よしいく)ら江戸時代から、為信(ためのぶ)、川瀬巴水(はすい)ら大正、昭和の浮世絵版画家の作品が並ぶ。江戸から地方へ行く女性を特に厳しく調べた関所の「女改め」の絵として知られる広重・三代歌川豊国作「双筆五十三次 荒井」や、広重の「東海道五拾三次之内(保永堂版)・荒井 渡舟ノ図」などが見どころ。担当者は「個々の絵師が写実的というより、イメージを膨らませて描いている。絵師による絵の違いも楽しんでもらえたら」と話している。

歌川広重・三代歌川豊国「双筆五十三次 荒井」=湖西市の新居関所史料館で

歌川広重・三代歌川豊国「双筆五十三次 荒井」=湖西市の新居関所史料館で

 大名行列を描いた墨刷りの版木も展示する。大人310円、小中学生100円。祝日以外の月曜休館。(問)同史料館=053(594)3615

(野村由美子)