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信楽窯元散策路 滋賀県甲賀市

ジャンル・エリア : 近畿  2011年11月10日

秋雨の中、落ち着いたたたずまいをみせる登り窯

秋雨の中、落ち着いたたたずまいをみせる登り窯

階段状の登り窯 壮観

 たぬきの置物といえば信楽焼。秋雨に打たれ落ち着いたたたずまいをみせる焼き物の里、滋賀県甲賀(こうか)市信楽町を「信楽窯元散策路マップ」片手に歩くと、新しい顔が見えてきた。

 起点は信楽焼のこま犬が鎮座する新宮神社。緩やかな坂道を上り、鉄のオブジェを曲がると「文五郎窯」(ガス窯)に出合った。兄が陶製浴槽などの大物を、30代の弟が作る食器は和洋どちらにも合う食器が狙いで、オシャレだ。

 来た道を少し戻り「ろくろ坂」を上っていく。目印は道路に埋め込まれた陶板や陶製の道標。突き当たりに登り窯の「明山窯」が見えてきた。山の斜面を利用して、どっしりした窯が階段状に連なる光景は壮観。現在、町内に20基ほど登り窯が残っているが、このうち稼働しているのは6基だ。上薬の倉庫だった建物は喫茶に改装、ゆっくりくつろげる。

 山手でレンガの煙突が立つ「谷寛窯」(同)も、敷地にかつての重油窯や師範学校の建物を移築してギャラリーにし、訪れる人たちに憩いの場を提供している。ある女性客は「手触りの良さと手の中に吸い付くように収まる形の良さに魅了されました」と、窯の前の棚に並んだ茶わんに引き寄せられていた。

洋風家屋にと開発された白いたぬきの置物

洋風家屋にと開発された白いたぬきの置物

 散策路を歩いていると、新しい風を感じる。火鉢が衰退したら植木鉢に、たぬきの置物も洋風家屋に合うように白く“変身”させるなど、時代の流れに敏感だ。

 産地全体では置物が5%程度で、食器やタイル、傘立て、手洗い鉢が生産の中心。窯元を案内してくれた丸滋製陶の今井智一さんは「地味だけど、普段使いにぴったりなのが信楽焼です」と強調した。

 ▼メモ 信楽町へはJR琵琶湖線草津駅から草津線貴生川駅乗り換え、信楽高原鉄道信楽駅下車。マイカーは新名神高速道路・信楽ICから10分。「信楽窯元散策路マップ」は信楽伝統産業会館で配布。18の窯元が工房を開放している。食事どころは散策路に「魚仙」など17軒。問い合わせは信楽町観光協会(電)0748(82)2345
(中日新聞夕刊 2011年11月10日掲載)

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