【本文】

  1. トップ
  2. コラム
  3. 旅×食
  4. Hioki(ひおき)

コラム 旅×食

Hioki(ひおき)

INFORMATION 名古屋コーチンと旨い酒がリーズナブルに楽しめると評判の「Hioki(ひおき)」。地下鉄「栄駅」から徒歩4分、錦通沿いの雑居ビルの2階に店を構える。以前は東区代官町にあったが、2年前こちらに移転。ロケーションが変わり店内は倍以上の広さになったが、馴染みの客が主人と楽しそうに会話しながら、酒や食事を楽しむ様子は変わらない。

自己流 ORIGINALITY
 この店の主人は日沖哲也氏(41)。元々サラリーマンをしていたが、酒好き・食べ好きが高じて10年前に「Hioki」を立ち上げた。異色の経歴の持ち主のように思うが、「酒を勉強して杜氏を目指していた時期もあった」という日沖氏にとっては、ごく自然な流れだったようだ。店で出す料理はどれも旨い。だから当然どこかで修業したのだと思っていた。しかし、「料理はすべて自己流。独学です。」と聞き驚いた。通常店を立ち上げる時というのは、店で使う食材や酒を探すのだが、日沖氏の場合ちょっと違う。「自分自身が飲みたい、食べたいと思うものを集めたら今の形になった。」店に並ぶのは日沖氏自身が「これぞ」と思った自信作の集まり。その1つ1つに食通たちは共感し、「日沖ファン」を日々形成しているのだ。


熱意 PASSION
 この店のウリは、何といっても毎朝仕入れる新鮮な名古屋コーチンを使った鶏料理。“本物の名古屋コーチン”にこだわる日沖氏は、純系名古屋コーチンを育てる春日井市の「稲垣種鶏場」から仕入れることを思いついた。早速社長のもとを訪ねたが、一見との取引お断りの社長。最初は掛け合ってもらえなかった。だが、諦めず毎朝早起きして通い続けるうちに、熱意を買われ取引が実現したのだという。今では毎朝丸ごと1羽仕入れ、日沖氏自らが店内でさばくのが日課だ。私もこの店に(客として)通って4年になるが、今回初めてさばきたての肉を見せてもらった。なんと、肉がツヤツヤピカピカ光っているではないか。こんな美しい肉を見たことがない・・・“そりゃ美味しいはずだわ”、と妙に納得した。


太鼓判 GUARANTEED
 そんなこだわりの鶏を使った料理の数々。刺し、焼き、鍋、つけ麺(スープ)と、鶏を味わい尽くすことができる。なかでも必ず押さえたいのが「鶏刺」。ずらりと盛られた刺身は、その色と艶から鮮度の高さは一目瞭然。これをHioki特製のタレ(赤身は「ごま油+塩」、白身は「ごま油+醤油」)につけながらいただく。ぷりぷり、こりこり、とろりとした新鮮な刺身は、「何度食べても飽きない」「毎回外せない一品」と、常連客たちも太鼓判を押す一品。他にも単品でオススメはいくつもあるが、初めて来店して何を頼んでよいか迷った時は、「鶏刺+鶏鍋コース(6,000円)」など人気の定番コースをオーダーすれば“押さえどころ”を外さない。

理由 REASON
 この店の人気の秘訣は料理だけではない。先にも書いたが、杜氏を目指していた時期もあるほど酒への造詣が深い日沖氏。日本酒や焼酎をはじめ、ビールやワインも定番から個性派まで揃う。ベルギービールも100種以上置いている。「今後は内産のクラフトビールも増やしていきたい」と語る日沖氏。さらに、全国的に見ても珍しい“古酒(日本酒を熟成させたもの)”まであるのだというから、食通のみならず“酒通”も足繁くこの店に通う理由が分かる。


喜 PLEASURE
 以前はカウンター中心の店だったが、移転して広くなったことで、カウンター席はもちろん、テーブル席、ソファ席、団体で楽しめる堀ごたつ席まで、用途にあわせて使えるようになったのも嬉しい。仕事上、来客の多い私だが(しかも食通達!)、「名古屋コーチン食べたい」とリクエストされると、必ずこの店に連れてくる。リラックスしてリーズナブルに美味しいコーチンが食べられる店は貴重だと、100%満足してもらえる。“使える店”なのだ。

 こちらのHioki、今月3月には改装を予定しているそうだ。現在も、エレベーター降りてすぐ脇に「酒のセラー」があるのだが、このスペースを増やすのだとか。今後も日沖氏は常に触手を伸ばし、客を喜ばせる“旨いもん”を提供し続けてくれるだろう。名古屋をおいしくする店、万歳!

外観
DATA

Hioki(ひおき)

住 所:  名古屋市中区錦3-20-17
メイプル錦ビル3F
電 話:  052-973-3660
営業時間: 18:00-25:00(24:00 L.O.)
※売切れの場合閉店のため、22時以降来店の場合は事前に電話確認した方が確実
定休日: 日曜
席 数: 50席
客単価: 5~6,000円

2010年03月19日

取材担当プロフィール

(株)Office musubi 代表取締役 鈴木 裕子
食専門のマーケティング会社を運営。
すぐれた商品を作っていても、“売り方・魅せ方”が分からない生産者や食品メーカーを支援し、作り手と市場を結ぶ。
国内は名古屋と大阪を拠点に、海外はニューヨークに拠点を置き、
現地の食専門家チームとともに日本食品の販路開拓支援、流通改革を行う。
(食べることが生きがい!)
旅コラム
国内
海外