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コラム 旅×食

京都の老舗料亭でいただく、極上の朝がゆ

先週京都へ出かけた。目的は、今の時期だけ提供されているある店の「朝がゆ」・・・

400年以上の歴史を持ち、日本を代表する料亭の「瓢亭」。
こちらで、7月~8月の2カ月間だけ、早朝から「朝がゆ」が提供されている。
「朝がゆ」と言っても、煮物・吸い物・鮎の塩焼きなども含まれたコース仕立てで、
ボリューム的にはかなり満足な内容だ。

昨年、私はここで衝撃的な体験をした。そして、今年もまたこの場所に戻って来た。

私は運ばれてくる料理を、一品一品じっくりと味わっていた。
見た目は決して華美ではなく、むしろ地味。けれど、食材が厳選されていて、
調理前の下ごしらえにも手間がかかっていることが伝わってくる、素晴らしい内容だった。
丁寧に作られた料理は、ゆっくりと体に沁み込んでいく。。。

そして、「茄子の煮びたし」を口に運んだ瞬間、私はハッとなった。
今までに食べたこともない感動的な味わいで、私の頭に、作っている人の姿が鮮やかに浮かび上がった。
茄子を育てた農家さん、料理を作った料理人・・・そして目からは涙が溢れ出した。

「たくさんの人の苦労や努力があって、私はこの料理を今堪能できている」、
それを全身で感じ取った瞬間だった。
その後、最後に出てくるおかゆまで、震えが止まらなかった。

手間を惜しまず生み出された料理は、こうまでも食す人の心をゆさぶるものかと身を持って知った私。
仕事柄食べる機会は多いが、先にも後にも、こんな経験は一度きりだ。

DATA

瓢亭(ひょうてい)

住 所: 京都府京都市左京区草川町35
電 話: 075-771-4116
営業時間: 11:00~19:30 第2、4火曜定休
※朝がゆの提供は8:00~10:00
URL:http://hyotei.co.jp/

2011年08月04日

取材担当プロフィール

(株)Office musubi 代表取締役 鈴木 裕子
食専門のマーケティング会社を運営。
すぐれた商品を作っていても、“売り方・魅せ方”が分からない生産者や食品メーカーを支援し、作り手と市場を結ぶ。
国内は名古屋と大阪を拠点に、海外はニューヨークに拠点を置き、
現地の食専門家チームとともに日本食品の販路開拓支援、流通改革を行う。
(食べることが生きがい!)
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