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コラム 旅×食

夏の京都の風物誌-鱧

前回に続き、“夏の京都 第二弾”。
今回の目当ては、夏の京都の風物詩、「鱧(はも)」。

今や、わざわざ京都まで行かずとも鱧は食せるが、「川床」、「簾」、「打ち水」・・・
こうした夏の京都の風情や風景を「目」でも楽しめるのは、やはりその地に足を運ぶからこそ。
旬の食材をその地で楽しむ-これぞ“究極の大人の贅沢”、と私は思う。

鱧は、関西以外ではあまり馴染みのない食材ではないだろうか。
世界中から食通が集まる東京でも、鱧を出すのは高級店ぐらいで、鱧の消費量は関西の1/10以下。
一方京都では、スーパーにも並ぶほど人々の生活に根付いており、実に全国の1/4を消費している。

当然、鱧がたくさん獲れるのかと思っていたら、京都で水揚げされる量は意外に少ない。
ならばなぜ、鱧が京都に根付いたのか?

これには諸説あるが、「まだ魚の輸送技術が発達していなかった昔、京都まで夏の時期に
「生きた状態」で輸送できる魚は貴重だった。その1つが、生命力の非常に強い鱧だった」という。

しかし、ここでまた問題が。。。
鱧の身には無数の堅い骨があり、届いたままではとても人が食せる代物ではなかったのだ。

そこで考え出されたのが、「骨切り」。包丁を数ミリおきに入れて皮を切らずに残す技術だ。
非常に手間のかかる緻密な作業だが、鱧が貴重な食材だったゆえ、この手間を惜しまず技を発達させてきたのだ。
ちなみに、「骨切り」は今や世界のトップシェフ達の間でも知られる、“日本が誇る職人技の1つ”となっている。
特産物の裏には、やはり歴史あり・・・

さぁ、今日は定番の「湯引き」の他に、通が好むとされる「はや煮(出汁にさっとくぐらせた鱧に粉山椒をかけて)」でいただくとしよう。

DATA

ぎおん楽楽(ぎおんらくらく)

住 所: 京都府京都市祇園四条花見小路下ル西側 ぎおん楽楽 1F
電 話: 075-532-0188
営業時間: 11:30~14:00(L.O)  17:30~21:30(L.O)
URL: http://gion-rakuraku.com/

2011年08月17日

取材担当プロフィール

(株)Office musubi 代表取締役 鈴木 裕子
食専門のマーケティング会社を運営。
すぐれた商品を作っていても、“売り方・魅せ方”が分からない生産者や食品メーカーを支援し、作り手と市場を結ぶ。
国内は名古屋と大阪を拠点に、海外はニューヨークに拠点を置き、
現地の食専門家チームとともに日本食品の販路開拓支援、流通改革を行う。
(食べることが生きがい!)
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