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西三河地方に伝わるひな菓子「伊賀まんじゅう」

愛知県のほぼ中央を流れる矢作川の流域にある「西三河地方」。
この地域で、ひな祭りの際に作られる特別なお菓子がある。

その名は、「伊賀まんじゅう」。
シンプルなおまんじゅうだが、上にのった米粒がパッと華やかさを添える。

作り方は、お米を臼でついて作った餅に、餡を包み込み、上に色(薄紅・薄緑・黄色)を
つけた米粒を飾り、再度蒸し上げて完了。

私はこの地方出身のため、幼い頃からひな祭りの時期になると当たり前のように食べていたが、
東京に住むようになった頃、まわりで知る人はおらず、これが局地的にしか出回っていないことに気づいた。
以来、この時期の手土産として持って行くと喜ばれるので、そうした使い方をする機会も増えた。

「伊賀まんじゅう」の名前の由来には諸説あり、未だに明確にはなっていないようだ。
まんじゅうの上にのせた米粒が、栗のイガのように見えるからという説、
徳川家康の“伊賀越え”にちなんでつけられたという説、
家康の生誕の地、岡崎市にある伊賀町からつけられたという説・・・

昔から西三河地方では、ひな祭りが近づくと家庭で「伊賀まんじゅう」を作り始め、
それが春の訪れを感じさせたというが、残念ながら、今では家庭で作ることは少なく、
和菓子屋で求めるのが一般的となっている。

今年のひな祭りは「伊賀まんじゅう」を雛段に飾って、お祝いしてみては?

2012年02月23日

取材担当プロフィール

(株)Office musubi 代表取締役 鈴木 裕子
食専門のマーケティング会社を運営。
すぐれた商品を作っていても、“売り方・魅せ方”が分からない生産者や食品メーカーを支援し、作り手と市場を結ぶ。
国内は名古屋と大阪を拠点に、海外はニューヨークに拠点を置き、
現地の食専門家チームとともに日本食品の販路開拓支援、流通改革を行う。
(食べることが生きがい!)
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