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コラム 旅×食

世界最古の旅館で味わう、ご馳走

前々から行きたいと思っていた場所へ・・・それは、世界最古の温泉旅館、山梨県の「慶雲館」。
創業705年、ギネスにも登録されている正真正銘「世界で一番古い旅館」である。

歴史がある=素晴らしい宿 とは限らないことは経験から知っている(苦笑)。
古さをウリにするあまり、それ以外の要素が手抜きになってしまいがちだからだ。
だから今回も、期待値はあまり高くなく、“世界最古の宿に泊まってみたい”という思いだけで予約した。

名古屋から車で約4時間。宿の前に着くと、私の予想はいい意味で裏切られた。
凛とした佇まいの建物、爽やかに出迎える宿の人たち。
建物の中に入ると、清潔感溢れている(15年程前に改装工事をしたとのこと)。
山間にあるため、ロビー正面の大きな窓からは山の木々が美しく、自然に抱き込まれた感覚が心地いい。

こちらの自慢は、全館源泉掛け流しの温泉。
日本随一の自噴泉で湯量が豊富なため、館内にある6箇所の風呂はもちろん、
部屋の風呂や洗面に至るまで、すべて加温・加水無しの源泉を使用。
露天風呂からの景色も素晴らしく、正面には山々、眼下には川が流れており、せせらぎの音に癒される。

お料理はいわゆる懐石料理だったのだが…これがまた、予想を裏切る素晴らしい内容だった。
日本料理の基本をきっちり押さえ、味付けはすべてやさしく、地のものを積極的に取り入れながらも実にバランスの良い仕立て。
かつ、チラホラと遊び心も伺えて、料理長のセンスの良さにただただ感心。

特に、川魚は素晴らしかった。特有の臭みが残ることも多いのだが、それが一切ない。
聞くと、「川で捕獲した後、1カ月程イオン水で泳がせておく」のだそう。
そういう気遣いの上にこの素晴らしい料理があるのだと知り、納得。

ちなみに、こちらの料理長、若干36歳。他の名店で修業した経験等もないとのこと。
これは将来有望である・・・今度は食事を頂く目的で来ても良い、そう思うほどの満足度だった。

DATA

慶雲館(けいうんかん)

住 所: 山梨県南巨摩郡早川町西山温泉
電 話: 0556-48-2111(代)
http://www.keiunkan.co.jp/

2012年10月22日

取材担当プロフィール

(株)Office musubi 代表取締役 鈴木 裕子
食専門のマーケティング会社を運営。
すぐれた商品を作っていても、“売り方・魅せ方”が分からない生産者や食品メーカーを支援し、作り手と市場を結ぶ。
国内は名古屋と大阪を拠点に、海外はニューヨークに拠点を置き、
現地の食専門家チームとともに日本食品の販路開拓支援、流通改革を行う。
(食べることが生きがい!)
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