【スロヴァキア】パネラークの風景
2011年8月15日
ブラチスラヴァの街並みは、パネラークと呼ばれる建物が特徴です。日本でいう団地で、社会主義の時代に建てられました。プラハでは街の周辺部などに多くのパネラークが建ち並んでいますが、ブラチスラヴァは中心部にもあります。
とくにペトルジャールカ地区は、ブラチスラヴァでも最大のパネラーク地帯です。建物のほとんどがパネラークといっても差し支えありません。
多摩ニュータウンや千里ニュータウンと同じ団地群なのですが、緑が多いことや、建物と建物の間隔が広いことから、開放的な印象があります。社会主義的な理想に基づいて計画されたことはいまでもよくわかります。
ぼくの家の窓から見える建物もほとんどはパネラークと、近年建てられた日本のマンションに似た高層建築です。一軒家は少なく、パネラークに比べ、軒と軒が迫っていて、その分、家並みが窮屈です。ほんとうは反対のはずなのですが、このあたりにも社会主義の時代の考え方を感じます。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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