【スロヴァキア】騎士道を感じたデヴィーン祭り
2011年8月29日
ブラチスラヴァの西端、オーストリアとの国境にあたるところにデヴィーンという城跡があります。8月27日と28日の両日、この城跡でデヴィーン祭りが開かれました。
祭りのテーマは中世の暮らし。日本の戦国絵巻といった趣で、朝から夜遅くまで、一日中さまざまなプログラムが用意されています。当時の衣装や道具を再現し、人びとがどのように暮らしていたかを見て、歴史に思いを馳せます。
甲冑を着けた騎士が戦いを披露したり、ウィリアム・テル顔負けにリンゴを的にして弓を射るなどの出し物のほか、当時の食生活を再現してパンのようなものをつくる人たちもいます。洗い場まで再現する芸の細かさもあります。
祭りを通じ、日本の戦国時代とよく似た部分と、ずいぶんちがう部分を感じました。それはそのまま武士道と騎士道のちがいなのかとも思い、興味深いものがありました。それは仏教とキリスト教のちがいにも通じていくのでしょう。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」（白水社）や「プラハ カフカの生きた街」（パルコ出版）などの著作がある。
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