【スロヴァキア】社会主義の時代のクルマ
2012年6月 4日
社会主義の時代につくられたクルマは、いまではもうずいぶん数が減りましたが、それでもまだ現役で走っているのを見かけます。クルマとともに年を重ねたお年寄りばかりではなく、おしゃれに乗りこなしている若者もいます。
写真はシュコダというチェコのメーカーのクルマで、エンジンが後方、ふつうはトランクにあたる部分にあり、前のエンジンがある部分はトランクになっています。ポルシェ911などと同じリアエンジン・リアドライブ方式(RR)です。
社会主義の時代、このクルマに乗り、プラハとブラチスラヴァを往復したことがあります。エンジンが後ろにあるので室内はうるさく、オイルの匂いがした記憶があります。途中でオイルが噴き出して故障し、それでも走らせているのを見て、なんだかすごいと感じたのを覚えています。
ブラチスラヴァの街角に当時のクルマが止まっていたりすると、時間が止まったままになっているように感じることがあります。1989年の革命で社会主義が終わり、人びとの暮らしは大きく変わりました。しかし、本当はなにも変わっていないのかもしれないとふと感じることもあります。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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