【チェコ】人気のマソプスト
2013年3月 4日
マソプストと呼ばれるチェコ版カーニバルは、今年は例年よりやや早く2月9日の週末におこなわれたところが多かったようです。マソプストの日付が毎年変わるのは、毎年日付が変わる復活祭を基準にして、その46日前から復活祭の前日までの四旬節の前におこなわれるキリスト教の行事だからです。
マソプストもチェコ各地にずいぶん広がり、盛り上がりを見せるようになりましたが、もともと戦前までなんらかのかたちでおこなわれていたと聞きます。それが共産体制下に禁止され、長い伝統が途絶えたものを復活しているとの背景があります。
いまのマソプストには宗教色はほとんど感じられず、参加者が思い思いに仮装して参加しているのがなんともチェコらしいものがあります。毎年少しずつ変わっているようで、なんにも変わってないようでもあるのもいいところです。
カーニバルといえばまずリオが思い浮かぶわけですが、チェコのカーニバルももっと知られてもいいように思います。
(写真=マソプストで門づけした人たちに温かな飲み物を振る舞う、ヒツジの仮装をした女性)
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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