【スロヴァキア】バンスカー・シュティアヴニツァ紀行 6 小さなビール醸造所
2013年4月29日
どうやらスロヴァキアは「観光しにくい国」のトップグループに入るようです。たしかに観光客がくることをあまり考えてはいないのではないかと感じることがあります。
それはたぶんスロヴァキアの人たちがちょっとのんびり屋さんだからだと思います。自分の魅力に気づかず、引っ込み思案になっているというべきでしょうか。
こうしたなか、少しずつローカル色を活かしたものができているようです。バンスカー・シュティアヴニツァにあるエルブは、2010年にオープンしたビール醸造所で、しゃれたレストランを併設しています。
中世、ここには鉱山で働く人たちのために、9つもの醸造所がありました。当時、ビールにはお酒をたしなむためばかりではなく、安全な飲料水の確保という役割もありました。山間にあるこの街ではさほど深刻ではなかったはずですが、都市部では水が大きな問題になっていました。
生まれて間もない醸造所のビールはやさしい味です。観光客でも入りやすいレストランで、食事もなかなかおいしいです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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