【スロヴァキア】肩書きは学位
2014年4月 7日
チェコやスロヴァキアに暮らすようになって、日本とはちがうかたちの学歴社会を感じます。
日本ではどの学校に入学し、そして卒業したかに重きがおかれます。それに対してスロヴァキアでは学位が肩書きとなり、その肩書きが名前の前につくようになります。
たとえば大学卒業は「Bc.」、大学院の修士課程卒業は「Mgr.」、理数系の大学を卒業すると技術者を意味する「Ing.」という具合で、さらに専門ごとにさまざまな肩書きがあります。
学位が授与されると、学生たちは学校の周辺の道や広場に肩書きをつけた自分の名前を書いて喜びを表すのが習わしです。
学位は一生ついて回り、会社のネームプレートや名刺にも名前の前につけます。肩書きを隠すようなことはせず、誇らしげにアピールする様子を見ていると、「恥の文化」が社会の根底にある日本とはちがうものがあると感じるのです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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