【フランス】ポンピドゥー・センターのチェコ
2014年4月21日
パリのポンピドゥー・センターは現代芸術の流れがわかりやすく展示された、すぐれた美術館です。
展示を見ていて、一人のチェコの作家のコーナーに目がとまりました。カレル・タイゲがその人です。プラハでシュルレアリスムを展開したことが、フランスでの知名度が高い理由かもしれません。
展示されているタイゲの作品は、月刊誌『RED』と『ABCD(アベツェダ)』の2点。ともに斬新なグラフィック・デザインが注目される作品です。
タイゲの活動の全貌はなかなかわかりにくいものがあります。実に多彩な活動を展開したことに加え、理論家にして、実践家だからでしょうか。
しかし、そうしたプラハの若い芸術家に着目し、今日にいたるまで高く評価しつづけるフランスの審美眼というものはすごいものだと思います。日本の藤田嗣治の作品も展示の大きな位置を占めています。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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