【スロヴァキア】屋台の鍛冶屋
2014年5月19日
日本人で侍や忍者のいた時代に憧れにも似た気持ちを抱くように、スロヴァキアの人たちも中世からルネサンスにかけての時代を特別視しているように感じます。
祭りなどで屋台が並ぶと、昔風の装束に身を包んだ鍛冶屋がいちばんよく目立つところで店を構えています。ちょっとしたアクセサリーのほか、洋服を掛けるフックや、呼び鈴などを実演販売しています。
どれも武骨なデザインで、なかなか味わいがあります。同じかたちがひとつもないところもまた味です。やや値が張ることもあり、気軽に買うというわけにはいきませんが、屋台を取り囲む観客はいつもいちばん多いようです。
博物館や郷土資料館などに行くと、中世の鍛冶屋がつくった釘などが展示してあることがあり、現代の鍛冶屋がつくっていたのはこれかと、思わずにんまりしてしまいます。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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