【オーストリア】圧巻のウィーン自然史博物館
2015年8月24日
ハプスブルク帝国の王宮だった巨大な複合建築と隣り合わせた空間に、自然史博物館と美術史博物館の建物が向かい合って並んでいます。まるで帝国の知的財産を誇るかのようで、圧巻です。
自然史博物館の設立は1876年にさかのぼります。皇帝のコレクションが元になっていて、収蔵品は3000万点にもおよびます。
展示は地球の創世にはじまり、生命の進化を考える工夫が細部にわたってなされています。岩石だけでもものすごい数が展示されていて、3000万点も伊達ではないのがわかります。
展示を見ているうち、長い地球の歴史で人間が繁栄している時代なんて、ごくごくわずかなことなのだというメッセージが伝わってくる気がします。
情報化と呼ばれる現代は、人びとがたしかに物知りになったかもしれません。しかし、本物を見ることのできる博物館には、やはりかなわないようにも思いました。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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