【チェコ】本のバザー
2015年12月14日
チェコのクリスマスプレゼントは、日本とはちょっとちがうものがあります。「ひとつなにかよいもの」より、「小さくてもたくさん」が基本なのです。
そのなかでも「よい本」を選んで送るのは日本にはない習慣ではないでしょうか。クリスマス向けにその年その年に発行された本を集め、定番の本と合わせ、バザーを開く地域もあります。チェコには絵本の伝統があり、そのセレクトはとても充実しています。
ご多分に漏れず、たくさんの本屋や古書店があったプラハでも、今日も生き残っているのは大型店ばかりです。しかし、こうしたバザーのようなやり方であれば、うまく経営ができるとの見本かもしれません。
電子ブックの時代になっても、やはり本には本のよさがあると思います。古きよきものをかたくなに受け継ごうとするのはチェコのよい部分です。もっとも最近の子どもは本より、最新のスマホを欲しがるのが現実ではあります。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」（白水社）や「プラハ カフカの生きた街」（パルコ出版）などの著作がある。
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