【オーストリア】ナッシュマルクトのウナギ
2016年5月16日
だれにも好物があるかと思います。日本を離れ、欧州に住みはじめた当初、ラーメンやお寿司が食べたくて、夢に見るほどでした。
しかし、食べ物というものは、風土のものだと次第に気づかされます。欧州の魚は生で食べても、日本に比べ、あまりおいしく思えません。だから、生で食べる習慣が広まらなかったのでしょう。
そのなかで、ウナギはちょっとおもしろい立ち位置にあります。チェコの田舎でレストランに立ち寄ったとき、「ウナギ」をメニューに見つけ、大喜びしたものの、タウナギと呼ばれるものを炒めたもので、おいしいとは思えませんでした。
ナッシュマルクトの魚屋さんでは、ウナギの燻製を見かけました。値がはるので、おいしいのではないかと期待が高まります。でも、かなり脂っこく、薄く切って、酒のつまみにする感じなのです。なんだ、やっぱりだめかとのオチではなく、イタリアの海沿いの街で食べた天然のウナギは、さすがに美味だったのを思い出しのでありました。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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