【チェコ】建築の街の増改築
2016年11月14日
プラハは建築の街です。古い街並みがいまに生きていて、路地ごとに新しい発見があり、楽しみがあります。
しかし、実際には戦争に次ぐ社会主義のあいだに手入れが行き届かず、痛みが激しい建物が少なくありません。古い建物には、デジタルや、バリアフリーへの対応がむずかしい面もあります。
古い街並みを活かしながら、新しい時代に対応する家づくりをするプラハ流の改築は、正面ファサードだけを残し、あとは建て替えてしまうという思い切った手法です。
そんな手法で建て替え中の建物は、ほんとうにファサードだけを切り離してしまうのです。街を歩いていて、あれ、なにか変だと思ったら、窓の向こうに青空が広がっていて、驚かされるわけです。
なるほどこれなら街並みを守れますが、地震がない国だからこそできることかもしれません。地震の有無は街づくりにも大きく関わってくるのがわかります。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
投稿についての注意事項
- このブログへのご質問については、内容によってお答えできない場合や、回答に時間がかかる場合があることをご了承ください。