【チェコ】日本需要のおもしろさ
2016年12月 5日
「お寿司は健康的」というイメージが広がったのを機に、日本食がヨーロッパ全体でブームになりました。さらにはラーメンも追い打ちをかけ、プラハにもブラチスラヴァにも、ラーメン屋さんができました。
ほんの四半世紀前まで、日本食が食べたくなると、多くの人は中華に行ったものです。そのことを考えると、大きな進化です。
でも、プラハに貼られた寿司のポスターを見たりするたび、文化の受容というのはやはりむずかしいのだと感じます。角隠しをした白無垢姿の花嫁とお寿司の組み合わせは、日本人は絶対に思いもしないでしょう。
と同時に、チェコやスロヴァキアを日本に紹介する際、似たようなことが起きているのにも気づいています。グローバリゼーションで地域差がなくなっている分、なにかを強調して、ちがいを出そうとするのがひとつの原因でしょう。
こうしたポスターのように、ちがいを楽しむというのは、もちろんアリですけどね。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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