【スロヴァキア】結婚式を覗く
2016年12月12日
まだチェコとスロヴァキアがチェコスロヴァキアという長い名の国で、社会主義だった時代、キリスト教の信仰が弾圧されていました。
とくにチェコ側でその影響は強く、いまは無宗教の割合がとても高い国になっています。プラハの街には教会がたくさんあるのに不思議ですが、檀家のいないお寺のような教会が少なくないのです。
対してスロヴァキア側では社会主義のときでも、信仰が息絶えることなく、祭服姿の教会関係者を見かけたものです。こうした両国のちがいは、なかなか興味深いものがあります。
ブラチスラヴァの旧市街、中央広場に隣接するイエズス会の教会は社会主義のときも信仰が強かった教会のひとつです。運がよければ土曜日の午前中などに、結婚式が開かれています。こうした信仰の場となっている教会を垣間見てホッとするのは、市民の生活とつながっていると感じるからにほかなりません。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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