【スロヴァキア】デザインの源流
2017年5月29日
いま住んでいる家の近所に、一軒の売店があります。何年か前に店じまいしてしまったのですが、看板だけ、残っています。
この看板を見て、チェコやスロヴァキアのデザインがなぜおもしろいのか、いつも考えます。書いてあるのは「売店」「食料品店」といった意味があり、素っ気ないものです。
別にデザイナーがつくったわけではないと思うのですが、どうしてこんなデザインになったのか、おもしろくて仕方がないのです。よく見れば「売店(trafika)」のタイポグラフィーは切り抜きになっていて、下から青い柄が覗いています(おそらくは別の看板を使い回しています)。
そもそもどうして右斜めに傾いているのかが不思議です。しかも先の方がカットされています。牛乳を入れる大きな容器にも見えます。
手作り感あふれるデザインは、残念ながらいまはもう廃れてしまいました。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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