【ハンガリー】社会主義カフェ
2018年2月26日
ブダペストを走る旧ソ連製地下鉄に乗ると、社会主義の時代にタイムスリップした気持ちになります。古くておんぼろで、どこに連れて行かれるのだろうか、はじめて旅する人はきっと心配になるでしょう。
社会主義の東欧というとなんだかおどろおどろしい印象があるかもしれません。たしかにその通りな部分もあるのですが、一種独特の心地よさも当時ありました。秘密警察だった建物は現在「恐怖の館」と呼ばれる博物館になっています。背筋が凍る展示がこれでもか、これでもかと繰り出され、日本人がほとんど知らない史実を概観できます。
なんだ、やっぱり怖いところではないかとお思いでしょうが、ここでオススメなのが喫茶室なんです。木を多用した質素な内装は現在の目からすると、とても豪華に見えます。そんな社会主義的な空間でくつろぎながら食べるケーキが、これがまたなかなかおいしいのです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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