【スロヴァキア】新たな時代!?
2018年4月 2日
さる2月25日、27歳のジャーナリストが婚約者とともに殺される痛ましい事件がスロヴァキアで起きました。これを受け、毎週金曜日、スロヴァキアばかりか、世界のおもだった都市でデモがおこなわれるようになりました。
デモには若者から高齢者まで、実に幅広い年齢層が集まります。スローガンになっているのは、「まともなスロヴァキアのために」を意味する言葉です。「まともな」を「よりよき」としてもいいでしょう。
学生も各大学の名前を掲げたプラカードを持ち寄ります。とくに印象的だったのは、「記者への攻撃は、国民への攻撃と同じだ」と書かれたブラチスラヴァ舞台芸術アカデミーの学生による横断幕です。
人口550万人、つまり東京の半分にも満たない中欧の小さな国がいま、たしかな未来に向けて必死にあがいています。今回のデモは1989年、共産体制が崩壊したときに匹敵する規模だとのことで、渦中にいると新たな時代を予感します。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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