【スロヴァキア】レトロバス
2018年7月30日
なにかイベントがあると、ブラチスラヴァの路線バスにレトロバスと呼ばれる旧式のバスがよく走ります。
写真のバスはシュコダのカロサŠM11という車種で、1965年から1981年までの長きにわたってつくられていました。ほかにもトレーラーの改造版で、荷室が客室になっているシュコダ706RTTNや、卵のようなかたちのシュコダ706RTOなどのようにユニークなバスがあります。
こうしたバスを見るにつけ、社会主義時代に生み出されたチェコスロヴァキアのデザインはつくづくおもしろいなあと感じます。もっとも椅子は最低限のクッションだったり、跳ねるような乗り心地だったり、排ガス臭かったりするのですが、そうしたものを含めて楽しむのがレトロの醍醐味かもしれません。
カロサB741は社会主義後の91年からつくられたバスで、昨年まで現役で走っていました。レトロというよりただのポンコツにしか思えなかったので、人間の感受性とはなかなかむずかしいものです。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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