【ハンガリー】本の屋台
2018年12月24日
街から昔ながらの本屋さんが姿を消すのは日本ばかりではなく、世界共通の現象です。古書店もすっかり少なくなりました。プラハはかつて古本屋の街でしたが、いまはもう見る影もありません。
本は元来のんびりとした商いで、ゆっくり、少しずつ売れていく性格のものだと思います。しかし、時代の流れが速くなるにつれ、うまく嚙み合わなくなってしまいました。それで読みたいと思っていた本が出版されても、なかなかその存在に気づかないなんてことも増えた気がします。
ブダペストの街角で本の屋台を見かけたとき、なんかいいなあと思いました。本とはあまり関係のないような場所にぽつんとあったので、余計驚かされました。300フォリントの均一価格なので、およそ100円という値付けです。
スロヴァキアやチェコにはクリスマスに本を贈る習慣がありますが、こうしたほんのちょっとしたことが本を手に取るきっかけになるようにも思います。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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