【香港】暮らしを感じる
2020年8月31日
かつてどんな観光地でも、街の中心地に暮らしがありました。その暮らしを束の間、垣間見て感じるのが旅の醍醐味だったと思います。
2000年ころからでしょうか。世界中の国々がインバウンドを重視するようになって街の物価が上がり、歴史的な地区から暮らしの匂いが少しずつ消えていきました。プラハなどでもかくれんぼをして遊ぶ子どもの姿を見かけたものですが、いまではまずいません。
コロナによって気軽に観光ができなくなり、プラハも地元の人を相手にせざるを得なくなって、値段をこれまでより大幅に下げる店が相次いでいます。ちょっと行き過ぎた面があったのはたしかなので、多少なりとも是正されるといいな思います。
香港の魅力は圧倒的に人間くさい暮らしがいまも生きていることです。そこかしこに人びとの生きざまが剥き出しになっていています。大きな変化がこの国を襲っていますが、らしさを失って欲しくないなと思っています。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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