【スロヴァキア】コロナ禍の1年③
2021年3月15日
コロナ禍でいちばん大きな困難に直面しているのは子どもや学生です。
高校を卒業するに際してマトリュータと呼ばれる卒業認定国家試験があり、大学でも同じように国家試験があります。学校内で完結する試験ではなく、全国的なものです。オンライン授業がつづくなか、この試験がどうなるか、注目されてきました。
卒業試験は例年、学年末にあるのですが、ブラチスラヴァの美術アカデミーでは前学期と後学期のそれぞれ2回に分け、オンラインでおこなうことになりました。
試験はペーパーではなく、口頭試問なのでオンラインとの親和性は決して悪くないのですが、試験にあたってパソコンのカメラで部屋の様子を生徒に見させるなど、不正がないように徹底します。そうした気配りで先生の側もたいへんです。
生徒は生徒で先に試験を受けた他の生徒から様子を聞いたりできないので、それがまたとてもやりにくそうなのです。世界中の学生たちが直面している困難に、少しでも寄り添えたらと思っています。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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