【スロヴァキア】青い空とマイバウム
2021年5月 3日
マイバウムはドイツやオーストリアで毎年5月1日、大きな木を広場に立てるお祭です。本当に大きな木で、おおぜいの人が休み休み、ビールでも飲みながら、少しずつ立てていくのです。
マイバウムは「5月の木」の意味で、豊穣を祝う願いが込められていると言われます。ただ地域によっては、好きな人に告白する習慣があったりします。
ブラチスラヴァでも私の住む地区ではこの何年か前からこのお祭をするようになりました。といってもドイツとはちがって木はとっても細いのです。
そして、社会主義時代の少年少女組織である「ピオネール」を思わせる服を着た子どもたちが馬車に乗り、地域を練り歩きます。
コロナ禍で、子どもを楽しませようとの意図がうかがえますが、屋台を囲んで大人たちが飲んでいるのが実際です。メーデーとマイバウムが合体したような感じで、この国と地域の歴史が透けて見えてくる気がしました。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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