【スロヴァキア】ケシの実餡
2021年5月24日
ケシというと日本ではアヘンと結びつき、ご禁制のイメージが強いのですが、スロヴァキアではお菓子の材料としてきわめて身近な存在です。
ケシの実の餡がたっぷり入ったシュトゥルーデルはそのひとつ。写真の黒い部分がそれで、赤い実はサクランボウです。パン屋さんでも普通に売られていて、お祭の屋台でも欠かせません。
粒が小さいので、舌にざらざらした感触が残ります。独特の香りもあります。元気の源だと言われていますが、効能を感じたことはあまりありません。
食材としての扱いは日本の小豆に近いと感じていますが、おもしろいことに、スロヴァキアの人にあんパンを試食してもらうと不思議な味との感想を聞くことが多いです。
一度食べて好きになる人は少数派で、気持ち悪いという人もいます。豆が甘いのが信じられないそうです。食習慣は地域によってずいぶんちがうのがおもしろいですね。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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