【スロヴァキア】人気の新しい味
2021年7月12日
コロナ禍でも街は動いていて、店じまいする店があれば、新しくはじめる店もあります。最近できる店はなにかに特化したところが多い気がします。
旧市街にできたフルール・ベーカリーはそのひとつ。パン屋さんといっても、クロワッサンとペストリーが中心です。やや大きめで、しかもおいしいところから若者に人気で、いつも人だかりができています。
なかでもクイニー・アマンというフランス・ブルターニュ地方のパンが主力です。この不思議な語感はブルトン語という、ユネスコが絶滅の危機に瀕していると指定する言葉です。
リーズナブルな店がブラチスラヴァには多いのですが、材料にこだわる分、高めになっています。それでも賑わっているのですから、それだけ購買力が上がっているということなのでしょう。
担い手は海外で長らく過ごしたスロヴァキア人や、この街に移り住んできた外国人で、多くは若い世代です。こうしたちょっとしたことを積み重ねながら、若者たちがいまブラチスラヴァの街を変えようとしているのを感じます。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
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