チェコの春と桜
2008年4月14日
桜は日本人がもっとも好む花といってもいいでしょう。春、桜の名所にはおおぜいの人たちが花見に訪れ、桜の木の下でお弁当を広げ、お酒を飲みます。こうして日本人は春の訪れを愛でました。チェコと桜、まったく関係ないように思えるのですが、4月後半あたりから5月にかけて、プラハの街には桜の花が咲き乱れます。花弁の大きな八重桜のほか、サクランボの実をつける桜もよく見かけます。
チェコには日本のような花見をする習慣はありません。また、入学式と結びついているわけでもありません(日本が4月であるのに対し、チェコは9月です)。チェコの人たちは日本人にくらべて桜に対し、ちょっと冷淡な気もしますが、さて本当のところはどうなのでしょうか。
6月から7月ごろ、お楽しみのサクランボが実を熟します。日本の佐藤錦に似たものや、アメリカンチェリーに似たものなど、結構なバリエーションがあります。木によって、意外なほどに味がちがうのもおもしろいです。たくさんサクランボを摘んで、ジャムやシロップ漬けをつくる人もいます。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。
さくらんぼ良いですね〜。私も散歩しながら頰ばりたい物です。果実の季節に一番してみたい事です。この時期のチェコは、素敵な花が沢山咲いているから皆に振り向かれないのかな?私は、普通の桜より八重桜の方がゴージャスでチェコの町に似合うような気がします。
ともみ | 2008年4月15日 21:20
コメントありがとうございます。ぼくに家から少しいったところに、サクランボの木がたくさんあるところがあって、自転車に乗って摘みにいきます。子どもたちも大喜びです。
増田幸弘 | 2008年4月16日 02:30
何~~~
自転車の距離で、且つ、採り放題?
やってみたいね~~
日本じゃ、桑の実・野いちごがせいぜいだな・・・・
うらやましい・・・
いわなやまめ | 2008年4月22日 16:35
コメントありがとうございます。サクランボのほかにもプルーン、リンゴ、洋なしなどがこれからの時期、楽しめます。また、秋にはクルミが楽しみです。
増田幸弘 | 2008年4月22日 19:29
プラハでお仕事とはうらやましい。もうかれこれ10年ほど前にプラハに行きましたが、
今でも昨日のことのように思い出します。
実は「桜」というテーマで雑文を書かなければならず、記事を読ませていただきました。
チェコにも桜が咲くんですね。
ちょうど、チェーホフの「桜の園」は花の園なのか、さくらんぼの果樹園なのか
考えていたものですから。
チェコについては千野栄一という方の本が好きでしたが、亡くなられたようで、残念です。
再訪のチャンスの来そうのないチェコについては、いろいろ本を読んで偲んでいます。
プラハの話題、また楽しみにしています。
モンキー | 2010年1月15日 14:27
こんにちは。いま住んでいる家の庭には樹齢60年の大きな桜の木がありますが、見事なほどサクランボがなります。家の近くにも、「桜の園」がありますが、いずれもサクランボがなります。チェーホフの「桜の園」は花の園でもあり、さくらんぼの園でもあるのだとぼくは思います。
増田 幸弘 | 2010年1月15日 14:53