スメタナやミュシャが眠る国民墓地
2008年5月19日
ヴィシェフラッドには国民墓地と呼ばれる墓所があり、チェコが生んだ世界的な芸術家や文学者たちが永久の眠りについています。もともと教区付属墓地だったのですが、1870年代、チェコ独立への気運が高まるなかで、国民墓地となりました。
この墓地には、文学者カレル・チャペック(『R・U・R』という戯曲は「ロボット」という言葉の語源となりました)、作曲家スメタナ(『わが祖国』などで知られます)、作曲家ドヴォルザーク(交響曲第9番『新世界より』が有名。チェコでの読みはドヴォジャークです)、画家ミュシャ(アール・ヌーヴォー様式のポスターで知られます。チェコでの読みはムハです)らのお墓があります。
入口に簡単な案内があり、墓参をしたい方の墓の場所を調べます。数字で探せるようになっています。チャペックのお墓は本を開いたかたちをしています(=写真)。このほかにも芸術的なお墓が多いのが特徴です。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。