ユダヤ人街のカフカ像
2010年6月 7日
プラハのユダヤ人街にあるスペイン・シナゴーグの前に、不思議な一体のブロンズ像があります。大きな男が小さな男を肩車しています。しかし、大きな男のほうは服だけで、身体がありません。
なんとも隠喩的な像ですが、プラハに生まれた作家フランツ・カフカをモティーフにしています。2003年、カフカの生誕120周年を記念し、チェコのカフカ協会が設置しました。彫刻を作成したのはヤロスラフ・ローナという作家です。
スペイン・シナゴーグはプラハでもっとも古いシナゴーグがあった場所に、1868年新しく建てられたものです。第二次世界大戦中、チェコがナチス・ドイツに占領されたときは、ユダヤ人から没収した財産の隠し場所としても使われました。
この像はカフカ協会が主催するフランツ・カフカ賞の副賞ともなっています。2006年には村上春樹さんがこのカフカ賞を受賞しています。
スペイン・シナゴーグはプラハでもっとも古いシナゴーグがあった場所に、1868年新しく建てられたものです。第二次世界大戦中、チェコがナチス・ドイツに占領されたときは、ユダヤ人から没収した財産の隠し場所としても使われました。
この像はカフカ協会が主催するフランツ・カフカ賞の副賞ともなっています。2006年には村上春樹さんがこのカフカ賞を受賞しています。
- 増田 幸弘
1963年東京生まれ
スロヴァキアの都・ブラチスラヴァ在住のフリー記者。
ヨーロッパ各地を取材しながら、日本でも取材。新聞・雑誌に特集記事や連載記事を執筆している。
「プラハのシュタイナー学校」(白水社)や「プラハ カフカの生きた街」(パルコ出版)などの著作がある。