札幌のおいしいスパゲッティ屋さん
2009年10月 6日
ボクが生まれて初めてスパゲッティを食べたのは、今から45年前、つまり5歳の時。母が作ってくれたのは、当時食べ物の好き嫌いが激しかったボクが、珍しく拒否反応を示さずに食べた具のまったく入っていない、ケチャップで味付けをしたナポリタンだった。以後、高校1年生まではスパゲッティと言えばナポリタン以外見たことも食べたこともなかった。
その後、スパゲッティミートソースとの出会いは大学時代にあったが、スパゲッティに何種類ものメニューがあると知ったのは22歳の時なのだ。つまり50歳を過ぎ、かつ子どもの頃からビンボー&田舎育ちのオジさんには、そういう人も少なくないと思う。だって、ファミレスなんてもちろん無い時代だし、コンビニだって、ファーストフード店だって無いし。ついでに言っちゃうとピザを食べたのは20歳の時が初めてだし、モスバーガーのテリヤキバーガーを初めて食べて、こんな美味しいものが世の中にあったなんてと泣きそうになったのは22歳の時だし、オジさんたちの中には、実はそういう人、日本中にゴロゴロいるはずなのだ。
ボクは昭和57年にオープンしたホテルニューオータニ札幌の開業前から企画宣伝担当として働いていた。東京・紀尾井町のホテルニューオータニに比較するとお話にならないくらい小さなホテルだが、それでもニューオータニらしさを感じさせるホテルとして地元からも注目されながらオープンしていた。初めて飲食メーカーとタイアップして開催したレストランフェアが、カゴメとジョイントした「チャオイタリアーノ!」イタリアンパスタフェアだった。ペスカトーレやカルボナーラ、ボロネーゼなどの人気定番メニューをはじめ、ブイトーニのスパゲッティを使用した、20種類のパスタメニューで当時は人気を集めた。
1冊の本にまとめきれないほど、札幌には美味しいスパゲッティ屋さんがある。札幌の高級住宅街、円山にあり20年以上、その人気を保っているのが「ドン・パスタ」。オリジナルソースと食材の組み合わせで60種類以上のスパゲッティを楽しめる。中でもボクがすきなのは、今では懐かしい味のナポリタン。鉄板にのり、ジュージューいわせながら登場。ここに来るとどうしてもこのナポリタンが食べたくなるのだ。さらに言うと、もう一つやめられない一品が、なぜかスパゲッティではなく、クラムチャウダー。ランチのコースメニューにはいつもついてくる定番なのだが、このクラムチャウダーは絶品。ボク的にはクラムチャウダーの金メダルならこの店と一票入れてしまう。
太さ1.9ミリの珍しいスパゲッティ。アルデンテ感いっぱいのその歯ごたえは、まさにクセになる食感。ちなみに写真は「きのこ4種と花咲ガニのホワイトソース」と「明太子・しらす・大根」(真上から撮った写真)、コースメニューのセット。
住所/札幌市中央区南2条西25丁目和光ハイツ1F
営業時間/11:00~21:30(L.O)、月曜定休(祝日の場合は営業、翌火曜休み)
- 浅井 精一
いつのまにかすっかりオヤジになってしまったことに気がついた昭和34年生まれの男。函館出身で母校の函館西高の大先輩が北島三郎、一年後輩が辻人成(といっても面識は無い)。札幌の大学を卒業後、タウン誌編集や10年以上ホテルマンを経験するなどして、現在は編集プロダクション(株)カルチャーランド(札幌・社員24人)代表。手塚治虫マニアであること、昭和40年代のプロレスファンであることで、ごく一部に有名。
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