『てっくい』も『もんじゅ』も知らなかったのだ
2020年1月29日
「てっくい」と呼ばれる魚が存在することを知っている人は、北海道民でも多くはない。
函館から車で約1時間、日本海が目の前に迫る夷王山麓にある
道の駅「上ノ国もんじゅ」(上ノ国町字原歌3番地)のレストランでは、
このてっくいを売りにしたどんぶりメニューが大人気だ。
てっくいとはヒラメのこと。
活きの良さから「手を咬む」⇒「手を食う」⇒「手喰い」⇒「てっくい」と
変化していきこのエリアでは高級魚であるヒラメを「てっくい」と呼んでいるようだ。
この道の駅「上ノ国もんじゅ」で食べられるのが「てっくい漬丼」や「てっくい天丼」なのだ。
ここでさらに「もんじゅ」とは何かを説明すると、
この道の駅の前浜一帯は文珠浜と呼ばれていて、
地元の漁師が漁に出て船の上から前浜を眺めると眼下の岩が文珠菩薩に似ていることや、
岩陰に文珠菩薩の像が奉られているといった言い伝えから生まれた言葉なのだ。
地元の新鮮野菜や前浜で獲れた魚の加工品などの海と山の幸や、
ここだけで産出されるブラックシリカの商品も販売されている。
また、上ノ国町など檜山地方南部に伝わる
郷土菓子「こうれん」というもち米に砂糖・塩・ゴマなどを混ぜて
干した干し餅も人気で焼いたり揚げたりして、サクサクとした食感を楽しむことができる。
北海道で最も早い時期に和人が定住したエリアでもある上ノ国町だけに、
歴史好きな人なら十分楽しめる文化財も多い。
- 浅井 精一
いつのまにかすっかりオヤジになってしまったことに気がついた昭和34年生まれの男。函館出身で母校の函館西高の大先輩が北島三郎、一年後輩が辻人成(といっても面識は無い)。札幌の大学を卒業後、タウン誌編集や10年以上ホテルマンを経験するなどして、現在は編集プロダクション(株)カルチャーランド(札幌・社員24人)代表。手塚治虫マニアであること、昭和40年代のプロレスファンであることで、ごく一部に有名。
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