関門海峡を望むレトロな港町・門司港
2008年12月 5日
「ぶらっ人From福岡」7回目は、私の出身地・門司(福岡県北九州市)を2回に渡ってご紹介します。
門司は明治22(1889)年に大陸貿易の港として開港。最盛時は年間約600万人の乗降客が大陸航路を利用しました。その後、北九州工業地帯の発展もあり港町は衰退をたどりましたが、門司港駅周辺に95年から街に数々残っていた当時の建物を一堂に集め(移築もあり)、観光スポットに生まれ変わったのが門司港レトロ地区です。
私が通学に利用していた頃は、駅前に車寄せとバス停もありました。
開業当時の名称は門司。関門鉄道トンネル開通時に門司港に改称され、現在の門司駅が大里(だいり)駅から変更されました。
門司港駅には九州の鉄道起点を定めたゼロマイル票記念碑があります。
終着駅らしい、映画のワンシーンに出てきそうホーム。長いホームには売店など何もないのが特徴です。
関門トンネル開通まで、下関との間に連絡船が就航しており、改札口の右横には通路跡が。駅横の国道199号線に傾斜があるのは地下通路の名残りです。
大理石を使ったトイレや、戦争引揚者が日本に上陸し安堵の思いから飲んだ「帰り水」など、昔のままです。
門司港駅は1988(昭和63)年、国の重要文化財に指定されています。
レトロ地区の代表的な3つの建造物をご紹介しましょう。
「旧門司三井倶楽部」三井物産の社交倶楽部として1921(大正10)年に建築。1階にはレストラン、2階にはアインシュタインが宿泊した部屋も残されています。
「国際友好記念図書館」中国・大連に帝政ロシアが1902(明治35)年に建てたものを、北九州市・大連友好都市締結15周年記念時に複製建築しました。
「旧門司税関」1912(明治45)年に建築され、昭和初期まで税関庁舎として使われていました。
門司港レトロ地区から、関門海峡越しに見える対岸の本州・下関はすぐそこです。
次回は、関門海峡を望む門司港をご紹介します。お楽しみに。
- 東 淳二郎
1957年7月9日生まれ 北九州市門司区出身 56歳
印刷会社のサラリーマン生活を経て、1990年からフリーライターに。
雑誌の取材で、九州中の観光地を訪れ、グルメや温泉を堪能している。
また、もの心ついた時から鉄道ファンで、"乗り鉄"。国内はもちろん、海外でも時間をみつけては鉄道旅を楽しんでいる。
門司は雰囲気があって良さそうな感じのところですね。
確か俳優で映画監督の奥田瑛士さんがオーナーをする映画館がありませんか?
いつも奥田瑛士さんの作品を上映しているかは謎ですが・・・。
ロック | 2009年1月 8日 23:30