奥州・平泉を行く
2009年6月 8日
「月日は百代の過客にして行きかう年もまた旅人なり」。
みなさまご存じ、松尾芭蕉『奥の細道』の冒頭文です。
実は私、中学校の国語の授業で習って以来、『奥の細道』ファンなのです。
と、まぁこんな情報はいいとして、今回はちょっと遠出。
『奥の細道』の中でも人気の高い平泉(岩手県)を"ぶらっ人"してみました。
中尊寺入口。ここから本堂までは560メートル、金色堂までは800メートル。
ながーい上り坂を上がっていきます。ふぅ。(;´Д`)
こちらが本堂。
1337年に野火によって焼失してしまったお堂を明治42年(1909)に再建したのだそうです。
ということは、芭蕉が来たときには当然なかったわけで。
「夏草や兵どもが夢の跡」と詠まざるをえないほどに、当時の中尊寺は荒廃していたのですな。
これが「五月雨の降のこしてや光堂」と詠われた金色堂。
800円の拝観料が必要ですが、それ以上の価値があります。
そこには、奥州藤原氏、初代藤原清衡が思い描いた「極楽浄土」が再現されています。
1124年、清衡公が没する2年前に建立されたものです。
清衡公は、金色堂の完成に何を思ったのでしょうかね。
金色堂の中はとてもきらびやかで美しいのですが、残念ながら写真はNG。
見たい方は直接足を運んでくださいませ。
これは、室町時代から500年にもわたって金色堂を守ってきた旧覆堂。
ということは、芭蕉もこの中に立ったわけです。
そう考えると、エキサイティング(*゚Д゚)!! 必要以上に匂いを嗅いでしまうのは私だけではないハズ。
金色堂以外にも、とかく当時の繁栄ぶりを示すものがたくさんあります。
右は文殊菩薩。「頭がよくなりますように」と、かなり今更なお願いをしてきました。(ノ∀`*)
中尊寺を出たら、北へ40分ほど車を走らせ、本日のお宿へ。
花巻市の新鉛温泉郷にある「愛隣館」に泊まります。
ここのスゴイところといったら、お風呂!
「南部の湯」「森の湯」「川の湯」と、3つの大浴場が(時間による男女交代制)楽しめるのです。
ライトアップされた「森の湯」内の「月見の湯」。水深1メートルほどあります。
とにかくお風呂の種類が多いのです。
←は私が最も気に入った陶器風呂。
まるで川っぺりで入浴しているような
野趣あふれるお風呂です。
*写真は「愛隣館」提供(当日は、入浴を楽しむお嬢さんたちがたくさんいたので)
お食事もウマー(゚д゚)でした。
特に、もちっとした、すいとんのようなお料理で、この地方の郷土料理だという「はっと汁」。
また食べたいなぁ。
翌朝は、ホテルの裏手をお散歩。
「熊よけ」の鈴を渡されたのにはビビりましたが、細かい気遣いに感謝です。
帰りしな、「景勝地・薄衣の滝」の看板にひかれ、かなり人気のない山道へ。
若干不安で心が折れそうになりながらも、滝に辿り着きました。
この滝、2段落ちなのが見えますか? 下が薄衣の滝、そして上は天狗の滝。
なんで天狗?
...と思ったら
いましたよ。天狗。
「マリオ」の1UP
キノコを見つけた
時のような感慨が。
しかも、ちょっと
怒ってるっぽい。
と、かなり駆け足な1泊2日の奥州・平泉の旅でした。
次に行く時は、回れなかった毛超寺と猊鼻渓に行きたいと思います。
(いつになることやら...)
- 岡沼 美樹恵
高校生の時に仙台の地を踏む。当時”ガンズ・アンド・ローゼス”のギタリスト・スラッシュのヘアスタイルにするほどロックにのめり込む。
大学卒業後、東京での出版社勤務を経て、仙台でフリーライターに。
テレビ誌、地元情報誌などでアーティストインタビュー、映画レビューなどを担当。ほぼ毎日のように届く音楽サンプルに埋もれ、あれもこれもと手を出すうちに、どんなジャンルが好きなのか分からなくなって、現在カオス状態。
かつては、かなりの酒豪を自認し、寝酒に焼酎をラッパ飲みしていたが、年齢とともに衰え、今では数杯で大トラに(まわりのみなさん、ごめんなさい!)。
趣味は、帽子集め&休日のお出かけ。
アウトドア、グルメなど楽しいことを求めて、愛車のマーチ号改め、ノートを走らせている。
夢は「世界グルメツアー」に出ること。
これでも一応、一児の母。
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中尊寺2回ほど行った事がありますがここは本当に心が洗われる気がしますねーー。金色堂は私も大好きなところであります!おっしゃる通り800円は決して高くないですーー!
そしてここのお宿とーーーっても素敵で(*´θ`人)うっとりします!行きたいです!お宿の裏手の滝に潜む天狗。。。これまた本当にレアですね!ひっそり置かれた方のお姿拝見したいです♪
さびえ | 2009年6月19日 00:22