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市電の走る町、豊橋を朝から夕までぶらりと

2014年7月11日

東海地方では唯一残された市電が走る町、豊橋の夜が明ける。
ガッタンゴットンと、まだ町が目覚めてない早朝からその音を響かせ市電は走り出す。
市電の始発駅である「駅前」という駅名は、全国で唯一なんだと言う。
その「駅前」から市電界隈の町を歩く。
 
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豊橋には、いわゆる観光地として著名なスポットがあるわけではない。
けれども、どの町にもそれぞれの文化があり、歴史があり、庶民の生活のにおい、雰囲気、空気感がある。
それは案外、その町に暮らしている人たちには気がつかないことであるが魅力的なものも多い。
日常的な風景だから、なんでもないものとして普段の生活に溶け込んでしまっている。
 
豊橋は僕が生まれ育ち、そして東京、名古屋での暮らしを経て、今、再び暮らしている町である。
普段は家から駅まで自転車で通り抜けてしまう町を、外からやってきた旅人目線で歩いてみた。
そこには改めて誇るべき豊橋の“光”があった。
ひとつひとつをつなげていけば十分に半日、1日分の満足感を与えてくれるものがある。
 
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まだ早朝で人の気配のないアーケード街。もちろん、この町も中心市街地から人は郊外へと流れている。
けれども、まちなか商業文化を残そうと、いろいろな「人」や「もの」や「こと」が動き、町は決して寂れた感じはしない。
いや、次々と新しい息吹も生まれ、寂れようとしてない。
寂れてたまるか、そんな気概すら感じる。
 
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豊橋といえば「ちくわ」。
町の中心部には魚町(うおまち)があり、かつて魚問屋が集積した頃からの名称が残されている。
全国的に有名なちくわの本店も居を構え、現役の魚屋さんも何店かあり威勢のいい声が町から聞こえてくる。
そして、漁港ではないのにこの界隈は魚のにおいがする。そのにおいは多分、何百年もしみ込んだにおいなんだろう。
 
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駅前から中心部を歩いていると、ここかしこにアート作品がある。
そのアート作品を見ながら、まちなかで定期的に開かれている朝市へと向かう。
 
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豊橋市内では、市内5箇所で末尾の数字2つずつを交代で朝市が開催されている。
今回訪れた広小路通りは、4と9のつく日、つまり5日に1回朝市が開かれている。
売っているものは野菜や花が中心。国内有数の農業・園芸生産地ならではの朝市とも言える。
最近流行りの産直市とも違う、もちろんスーパーマーケットとも違う大衆庶民的商業文化が残されているのも豊橋ならではの良さである。
 
そこには会話や笑顔が生まれ、触れ合いがある。
馴染み客もいれば、初めての客もいるが、そんな常連客や新米客などは感じさせない温かさがある。
それが日常的に毎日市内のどこかで行われているのがいい。
 
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朝市の開かれている広小路通りから、庶民の心のふるさととも言える甘味処の前を通り過ぎ、市役所周辺の歴史文化薫るエリアに向かう。
 
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正面に見えてくるのは、豊橋の文化のひとつの象徴でもある豊橋市公会堂。
その外観から映画やドラマなどの撮影で使われることも多いが、現役の公会堂である(国指定登録文化財)。
昭和6年建築だから、もう83歳にもなろうとしているおじいちゃん。ずっとずっと目の前を通り過ぎる市電を見守ってくれている。
マンホールに市電と公会堂が描かれていることからも豊橋の象徴であることがわかる。
 
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その公会堂のすぐそばに静かに佇むのが、国指定重要文化財のハリスト正教会。
子どもの頃にはなんとも思ってなかったこの教会が、今となっては、その姿と存在感からも、
とても貴重かつ重要な建築物であり継がれている文化であることを感じる。
 
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そして、その前に広がる豊橋公園には、吉田城が聳える。
豊橋は宿場町でもあり城下町でもあった。町を歩けば、そんな歴史もそこかしこに感じられるのもこの町のよさである。
吉田城が見下ろす豊川(とよがわ)は、豊橋市民の母なる川でもある。ゆったりと穏やかに三河湾に流れていく。
 
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豊橋の初夏の風物詩、大正時代から続く夜店も豊橋公園に隣接する野球場周辺で開催される。
僕が知る限り、その規模、集まる人の数からしても東海地方最大級ではないかと思う。
毎年、6月の週末になると夜店に市民が集まって来る。子どもたちはこれを楽しみに、6月を過ごせる。
そんな夜店でわくわくした思い出を豊橋市民の誰もが持っている。
 
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豊橋市民は夜店が終わると夏がやってきたという季節感を持っている。
そして本格的な夏の訪れを告げるのが豊橋祇園祭。
 
手筒花火発祥の地として、その伝統文化が神社への奉納として毎年お披露目される。
その花火の迫力と勇敢なる男たちの姿は、世界文化遺産的価値すらあると思う。
 
手筒花火は祇園祭のときだけではなく、秋には各地の神社でも繰り広げられる。
そんな文化も市民には当たり前のように根付いている。
(手筒花火の写真は2年前の時のもの。今年の手筒花火奉納は7月18日です。ちなみに手筒花火の揚げ手は、最近は女性もいるらしい。)
 
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市電の走る町の夕暮れ。
市電は朝一番と同じようにガッタンゴットンと町を走り抜ける。
もし豊橋の町歩きをするならば、市電の走る道路の歩道橋を上るといい。
お天道さまの機嫌がよければ、こんな素敵な夕景が見られることもある。
 
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市電は駅前から終点の赤岩口まで約22分。
終点の車庫には様々なデザインの市電が待っている。
駅前から吉田城あたりをぶらり歩くのもよし、のんびり市電旅を楽しむのもよし。
それぞれの豊橋ぶらり旅を楽しんでもらえれば嬉しい。
 
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取材担当プロフィール

田中 三文 (たなか みつふみ)

愛知県豊橋市生まれ。
出版社勤務を経て、現在は三菱UFJリサーチ&コンサルティング 政策研究事業本部 上席主任研究員。
愛知淑徳大学交流文化学部 非常勤講師(観光政策)。
地域を盛り上げる観光事業や集客計画など、手がけてきたプロジェクトは数知れず。
2012年より2014年まで昇龍道プロジェクト推進協議会・台湾香港部会長を務め、
同エリアのインバウンド促進計画や外国人受入環境整備などにも力を注いでいる。
旅と写真とロックを愛する仕事人で、公私ともに、さすらいの旅人として各地を巡っている。

「昇龍道(しょうりゅうどう)」とは?

日本の真ん中に位置する中部北陸地域の形は、能登半島が龍の頭の形に、三重県が龍の尾に似ており、龍の体が隈無く中部北陸9県を昇っていく様子を思い起こされることから同地域の観光エリアを「昇龍道」と呼んでいます。
この地域には日本の魅力が凝縮されており、中部北陸9県が官民一体となって海外からの観光客誘致を促進する「昇龍道プロジェクト」も好調です。このブログでは、「昇龍道」の四季折々の姿を写真と文章で紹介していきます。

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