東海エリアの春フェス、夏フェスめぐり
2017年9月22日
今年の夏も終わり、各地での音楽フェスティバル(以下フェス)もひと段落。
ここ数年、年々増え続けるフェスも各地でその魅力が異なり、
週末の旅先としても十分楽しめるようになってきた。
今年の春から夏にかけて各地で開催されたフェスを振り返ってみた。
春の先陣を切って5月に愛知県蒲郡市のラグーナビーチ(大塚海浜緑地)で開催されたのが「森、道、市場」。
当初、蒲郡市内の形原温泉近隣の山間部で開催されたことからこの名称がついたと思われるが、
会場を海に変えても名称そのままに継続開催されている。
このフェスは、名称の通りライブステージ以外の充実した市場が人気を呼んでいる。
全国でも人気の雑貨店や飲食店などが、ラグーナビーチに展開される各ステージを取り巻くように出店されている。
音楽を聴きながら、買い物や食事を楽しみ、海辺で遊ぶ。
今年は隣接するテーマパーク「ラグナシア」も会場となり、その楽しみ方の幅も広がった。
今年は出演者、出店者、来訪者も前年よりも確実に増えており、今や国内を代表する人気フェスになったと感じた。
同じく5月に岐阜県揖斐川町で開催された「揖斐川ワンダーピクニック」も、
「森、道、市場」同様に、市場とライブステージの混合型。
「森、道、市場」と違うのは、市場は、揖斐川町のまちなかの商店街で展開されていること。
つまり、市場だけでも楽しめるし、合わせて有料のライブも楽しめるというフェスである。
ライブステージは市場からフェス会場ともなっている神社を抜けた山の上にある。
古くから残されているまちなかの市場の雰囲気と
山の上のステージのピクニック的なのどかな雰囲気がマッチした癒し系フェスだ。
静岡県吉田町の吉田公園では、「頂-ITADAKI-」フェスが毎年6月に開催されている。
普段はのどかな市民公園が、初夏の2日間、ロックフェス会場に変わる。
JR島田駅からのシャトルバスの車内でその日出演するアーチストの歌がラジオ番組風に流れ、気分が盛り上がる。
数多くのフェスに行っているが、バスの車内でこんな演出を体験したのは初めてだ。
ステージはメインステージが2つあり、交互に演奏するから暇をもて余すことはない。
公園の特性も生かして、小さい子供たちが遊ぶゾーンも用意されていることからも、
若いファミリーの姿が目についた。
フェスも若者のものからファミリー層へ客層は広がっている。
数千人、数万人集めるフェスだけがフェスじゃない。
数百人でも参加者たちや主催者たちが存分に楽しんでいるこぢんまりとしたいい雰囲気のフェスもある。
三重県鳥羽市の離島・答志島でこの夏3回目の開催となった「WIDELOOP in 答志島 BEACH PARTY」。
DJ、ダンス、ライブから地元答志島の子どもたちのダンスまで海辺のステージで夜を徹して繰り広げられる。
島民の皆さんも会場に遊びに来ており、離島という非日常空間と離島文化の良さを感じるいいフェスだ。
- 田中 三文 (たなか みつふみ)
愛知県豊橋市生まれ。
出版社勤務を経て、現在は三菱UFJリサーチ&コンサルティング 政策研究事業本部 上席主任研究員。
愛知大学地域政策学部非常勤講師(観光まちづくり論)
地域を盛り上げる観光事業や集客計画など、手がけてきたプロジェクトは数知れず。
2012年より2014年まで昇龍道プロジェクト推進協議会・台湾香港部会長を務め、
同エリアのインバウンド促進計画や外国人受入環境整備などにも力を注いでいる。
旅と写真とロックを愛する仕事人で、公私ともに、さすらいの旅人として各地を巡っている。
日本の真ん中に位置する中部北陸地域の形は、能登半島が龍の頭の形に、三重県が龍の尾に似ており、龍の体が隈無く中部北陸9県を昇っていく様子を思い起こされることから同地域の観光エリアを「昇龍道」と呼んでいます。
この地域には日本の魅力が凝縮されており、中部北陸9県が官民一体となって海外からの観光客誘致を促進する「昇龍道プロジェクト」も好調です。このブログでは、「昇龍道」の四季折々の姿を写真と文章で紹介していきます。
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