雪山の"Snow Monkey Park"へ(長野県山ノ内町)
2019年3月26日
昇龍道エリアで特に外国人旅行客に人気を博しているのが、長野県山ノ内町の地獄谷野猿公苑。
野生のニホンザルが温泉に浸かる光景は外国人旅行客の誰もが知る存在にまでなっている。
外国人にはSnow Monkey Parkとして定着しており、長野駅からの誘導サインにもこの表記で案内されている。
長野駅からの公共交通では急行バスか長野電鉄・湯田中駅経由のバスかのいずれかで行ける。
そして、公苑に向かうバスの車窓からは美しい冬山のアルプスが臨む。
最寄りのバス停(スノーモンキーパークもしくは上林温泉)からは公苑の入口まででも30分以上歩く。
一番近い有料駐車場からでも15分以上歩く。険しくはないものの基本は山道なので坂道が続く。
雪道の日にはそれなりの覚悟が必要だ。
ゆっくり雪景色や雪の積もった美しい木々の姿を見ながら歩くのも良い。
雪道の時は、スノーブーツか滑り止めは用意した方が良い。
現地ではレンタルスノーブーツなどもあり、持参しなくても当日の天候次第で借りるということもできる。
遊歩道の途中、何か所もある誘導看板には、それぞれ違ったメッセージや解説が書いてあり、単調になりがちな雪道歩きを和ませてくれる。
そして、さらに山へと進むと公苑の入口に辿り着く。
有料エリアに入ると、渓流にニホンザルたちの姿がところどころ見えてくる。
野生のサルたちは自由気ままに過ごしている。
メインエリアとも言える温泉の湯だまりのところには黒山の人だかり。その大半は外国人。
見た感じでは欧米系からアジア系の方まで様々だ。
世界中の人たちが、このサルを一目見ようとやって来る。
みんな一様にカメラやスマートフォンを構え、サルたちの表情を追いかける。
自然の中に生まれた渓流のサル山。ここはサルたちの世界。
人に見られていることなど構わず過ごしている。仲睦まじく寄り添うサルたちもいれば、親子愛を感じるサルたちもいる。
時には、争いあい、けんかをしているサルたちもいる。
そして、やはりここでは温泉に浸かるサルを見たい。
全てのサルが浸かっているわけではないが、時々、温泉に口をつけたり、体全体を温泉に浸かり気持ちよさげにこちらを見ているサルもいる。
帰り路には、ショップや飲食店もあり、長野らしいリンゴ屋さんもいるときもある。
公苑は冬場だけではなく1年中営業している。
1年の3分の1は雪が積もっているというが、緑あふれる夏山や秋の紅葉のシーズンにも行ってみたい。
- 田中 三文 (たなか みつふみ)
愛知県豊橋市生まれ。
出版社勤務を経て、現在は三菱UFJリサーチ&コンサルティング 政策研究事業本部 上席主任研究員。
愛知大学地域政策学部非常勤講師(観光まちづくり論)
地域を盛り上げる観光事業や集客計画など、手がけてきたプロジェクトは数知れず。
2012年より2014年まで昇龍道プロジェクト推進協議会・台湾香港部会長を務め、
同エリアのインバウンド促進計画や外国人受入環境整備などにも力を注いでいる。
旅と写真とロックを愛する仕事人で、公私ともに、さすらいの旅人として各地を巡っている。
日本の真ん中に位置する中部北陸地域の形は、能登半島が龍の頭の形に、三重県が龍の尾に似ており、龍の体が隈無く中部北陸9県を昇っていく様子を思い起こされることから同地域の観光エリアを「昇龍道」と呼んでいます。
この地域には日本の魅力が凝縮されており、中部北陸9県が官民一体となって海外からの観光客誘致を促進する「昇龍道プロジェクト」も好調です。このブログでは、「昇龍道」の四季折々の姿を写真と文章で紹介していきます。
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