東三河、初夏の花紀行(愛知県豊橋市、豊川市、蒲郡市)
2021年7月25日
春が終わり、初夏の風が吹き出した。あっという間に真夏を迎えるのだろうが、つかの間の初夏の四季彩を感じようと東三河各地の花の名所へ出かけた。
豊橋では5月下旬から6月上旬にかけて、花しょうぶまつりが開催される。場所は、豊橋の北部、東名高速の東名ICからもほど近い「賀茂しょうぶ園」。昭和45年開園だからかれこれもう50年以上の歴史がある。そんな市民に愛されたしょうぶ園は、この時期になると綺麗な花を咲かせ続けている。約3万7千株もの色とりどりのしょうぶの花を縫うように散策路が整備されており、ちょっとした花見散歩が楽しめる。
お隣、豊川の赤塚山公園でも、花しょうぶまつりが開催されていた。約5千株と、豊橋ほどの規模ではないが、噴水がある池のほとりの花しょうぶ園で美しい花を咲かせていた。木製の散策路も落ち着いた雰囲気があり、のんびりしょうぶやあじさいの花を見ながら気軽な散歩ができる。赤塚山公園には、無料の水族館「ぎょぎょランド」もあり、水遊びのエリアもあることから、親子三世代で公園を満喫できるのも魅力だ。
同じく豊川には東三河ふるさと公園があり、四季の様々な表情を見せてくれる。6月には、半夏生(はんげしょう)の群生が見事な姿を見せてくれていた。しょうぶまつりのような派手さはないが、この群生の白と緑の美しさは一見の価値はある。
蒲郡には、東海地方を代表するあじさいの名所「形原あじさいの里」がある。こちらも今年のあじさい祭りが第33回を迎えており、歴史がある。毎年6月の1か月間(昨年はコロナの影響で中止)開催され、夜にはライトアップされることからも、毎年約10万人もの観光客が訪れる。
あじさいの里からは遠くに三河湾を臨むことができ、ぽっかり浮かんだ三河大島・小島がいいコントラストを見せてくれる。形原のあじさいは約5万株で、赤、紫、青、白など色とりどりのあじさいが里一体に展開される。全国各地の様々な品種のあじさいも展示されており、これらを見比べるだけでも十分に楽しめる。
最後は、豊橋に戻り、普門寺へ。普門寺は、もみじ寺として知られるが、初夏にもあじさいや桔梗の花、また、山門にはかざぐるまの演出もあり、初夏の普門寺も訪れてみたい。また、もみじの名所は、青もみじも美しい。普門寺の青もみじも美しく佇んでいた。
- 田中 三文 (たなか みつふみ)
愛知県豊橋市生まれ。
出版社勤務を経て、現在は三菱UFJリサーチ&コンサルティング 政策研究事業本部 上席主任研究員。
愛知大学地域政策学部非常勤講師(観光まちづくり論)
地域を盛り上げる観光事業や集客計画など、手がけてきたプロジェクトは数知れず。
2012年より2014年まで昇龍道プロジェクト推進協議会・台湾香港部会長を務め、
同エリアのインバウンド促進計画や外国人受入環境整備などにも力を注いでいる。
旅と写真とロックを愛する仕事人で、公私ともに、さすらいの旅人として各地を巡っている。
日本の真ん中に位置する中部北陸地域の形は、能登半島が龍の頭の形に、三重県が龍の尾に似ており、龍の体が隈無く中部北陸9県を昇っていく様子を思い起こされることから同地域の観光エリアを「昇龍道」と呼んでいます。
この地域には日本の魅力が凝縮されており、中部北陸9県が官民一体となって海外からの観光客誘致を促進する「昇龍道プロジェクト」も好調です。このブログでは、「昇龍道」の四季折々の姿を写真と文章で紹介していきます。
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