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コラム 花紀行

フラワーパーク江南のコスモス

フラワーパーク江南のコスモス

空が高くなってきたことを実感した、ある秋の晴れた日。
急に思い立って、愛知県江南市にある「フラワーパーク江南」へ向かいました。

フラワーパーク江南(江南花卉園芸公園)は、
国営木曽三川公園の中で最も上流に位置する拠点として、
平成19年5月にオープンした公園だそうです。

エントランス広場に広がるメイン花壇では、
紅葉したコキア(ホウキグサ)やコリウス(キンランジソ)、
サンパチェンス(アフリカホウセンカ)といった
赤系の植物が美しく、秋を実感。

花壇の前に、額縁が設置してありました。
まるで印象派の油絵のようですね。

でも、今回の一番のお目当ては、園内に約30品種あるという「コスモス」です。
まずは、エントランス広場にあるメインの建物「クリスタルフラワー」に
立ち寄って、情報収集しましょう。

売店や休憩室、体験ゾーンのある1階、展示スペースとなっている2階のほか、
地上15メートルの屋上には、展望台も兼ねた屋上庭園も。
「コスモス展」を2階で開催中とのことで、階段を上がります。
(エレベーターもあります)

まず目に飛び込んできたのは、「虹色のコスモス」コーナー。
一瞬、目を疑いました。
最上段左半分に置かれているのは、紫、紺、青、緑のコスモスの花。

横の説明書きには
“白いコスモスに「切り花着色剤」という液をつけて、
実際には存在しない花の色を創り出した”と、種明かしが。

青系以外は、現在園内で咲いている品種だそうです。

↑「切り花着色剤」を使って人工的に作り出された青系のコスモス。
 幻想的で造花みたいな色だけど、ちゃんと生の花なんですよ。

ほかにも、コスモスの歴史や品種、育て方のことなど、
ためになる情報をたくさん仕入れることができました。

中でも驚いたのは、無農薬で育てられた花は食べられるということ。
お菓子やジャムの実物展示やレシピもあって、興味深かったです。
原産地がメキシコというのも、初めて知りました。

準備は万端、いよいよコスモスの花畑へレッツ・ゴー!

↑まず目に飛び込んできたのは、色鮮やかなキバナコスモスたち。
 黄~朱色の花で、一般的なコスモスと同じキク科コスモス属ですが、
 種が違うため、普通のコスモスとは交配できないのだそうです。

↑これはキバナコスモスの「サンライズ」という品種。
 さわやかな黄色です。

↑同じくキバナコスモスの「オレンジフレアー」。
 陽光に照らされて、明るく燃え上がる炎のようにも見えます。

↑続いて、一般的にコスモスといわれる花たち。
 品種もたくさんあります。

↑これは「日の丸」。
 ♪白地に赤く 日の丸染めて~
 って、この個体は少し赤の部分が大きいですね。

↑「ハッピーリング」。
 中輪のかわいらしい花。
 ピンクの波紋と共に、幸せが広がっていくような気分にさせてくれます。

↑「ピコティ」。
 ピコティとは、覆輪という意味で、
 白地にピンクの縁取りや、濃いピンクに白っぽい絞りが入った花。

↑これは「ダブルクリック」のクランベリーかな。
 ダブルクリックは花びらが筒状になった八重~半八重咲きの品種で、
 色によって名前が異なります。

↑たぶん「ダブルクリック」のローズボンボン。
 甘い感じのうすピンクがかわいい。

↑「ダブルクリック」のスノーパフ。
 花だけを単独で見たら、コスモスって分からないかも。

↑これは「ソナタ」の白。
 背は低いが、花が大きいのが特徴。
 ほかに、うすピンクやピンクがあります。

↑これはたぶん「ルベンザ」。
 シックな色合いで、素敵ですね。

↑「サンセットイエロー」。
 黄色というよりクリーム色のような優しい色。
 花の大きさはちょっと小ぶりで、見ていると穏やか~な気分になります。

全体的につぼみも多く、これから見ごろを迎える品種もあるようです。

約8000本と数は少なめですが、
品種を確認しながら楽しむには適度なボリュームだと思います。

ベテランっぽいカメラマンや、うら若きカメラ女子たちが
熱心に写真を撮っていらっしゃいましたよ。

園内にはほかに「風の庭」や「水野庭」「ボーダー花壇」「香りの庭」「果実の庭」
などがあり、さながら植物のテーマパーク。

散策路も歩きやすく整備されていて、とっても気持ちよく回れました。
目の保養、心身のリフレッシュにお薦めの公園です。

↑「風の庭」では、コスモスに混じってパンパスグラスやススキが見ごろでした。

取材日:2013年10月12日

DATA

フラワーパーク江南

愛知県江南市小杁町一色
TEL: 0587-57-2240

交通アクセス

○公共交通機関
名鉄犬山線・江南駅から北へ約4.5キロ(タクシーで約15分)。
○車
東海北陸自動車道一宮・木曽川ICから北東へ約25分。

※3歳から12歳までの児童が対象の遊具がある「子供の庭」もあります。

取材担当プロフィール

まころーど
名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。