梅雨まっただ中だというのに、
7月に入るとウキウキしてしまうのは、私だけでしょうか。
今年も、
優美でおおらかなハスたちに会える季節がやって来ました。
たまたま北陸地方に所用があったこともあり、
今回は、福井県南越前町の「花はす公園」へ。
西は日本海、東を岐阜県揖斐川町、南を滋賀県長浜市に接する南越前町は、
福井県のほぼ中央にあり、町の92%が山林という、自然豊かな町。
全国有数の出荷量を誇る、花ハスの町でもあります。
国内外のハスを集めたという「花はす公園」は、
総面積約3万3000平方メートル。
2つの鑑賞池と8つの鑑賞園(北東の1区画は土壌改良中)があり、
今年は130品種のハスを栽培しているそうです。
↑まずは、入り口の案内図で、園内の配置と順路を把握します。
(向かって左が北、右が南、上が東、下が西です)
↑南側の鑑賞池では、水上に木製の散策路が巡らされ、
ゆっくりとハスを見て歩くことができます。
東の池には浮御堂もあって、落ち着いた風情を醸し出していました。
↑池のエリアから北に向かって、鑑賞園の方向を眺めたところ。
ハス以外にも、アジサイやガマの穂などがあぜを彩っています。
↑鑑賞池のすぐ北側にある、3つの鑑賞園が並ぶエリア。
↑さらに北進すると、道路を挟んで、さらに広い鑑賞園があります。
この赤いハスたちは「知里の曙(ちりのあけぼの)」という品種。
↑こちらは「真如蓮(しんにょれん)」という白いハス。
北側の鑑賞園の脇には川が流れ、
山から流れてくる清々しい空気に、心まで洗われる気分です。
それぞれのハスの近くには、
品種を記した表札(読み仮名付き!)が立てられており、
分かりやすくなっています。
ここからは、印象に残ったハスたちを色別に紹介します。
雨上がりの午前中ということもあって、
どのハスも、みずみずしさいっぱいです。
↑左上から順に
ミセススローカム、粉松球(ふんしょうきゅう)、
紅孔雀(べにくじゃく)、浄台蓮(じょうだいれん)。
八重咲きのミセススローカムは、
来場者アンケートで2年連続人気1位の品種だそうです。
クリーム色からうすピンクへのグラデーションがきれいですね。
↑左上から順に
日本古代蓮、中国古代蓮、
若狭又五郎蓮(わかさまたごろうはす)、紅舞妃蓮(べにまいひれん)。
香気が立ち上るような、清々しいピンクに目を奪われます。
お次は、白いハスたち。
↑左上から順に
黄牡丹(きいぼたん)、月の兎(つきのうさぎ)
白万々(はくまんまん)、剣舞(けんまい)。
いずれも、ネーミングに納得してしまう容姿です。
↑これは、大灑錦(たいせいきん)という品種。
珍しい、斑入りのハス。
八重咲きのハスで花弁に斑が入るのはこの品種だけなのだそうです。
↑こちらは、一天四海(いちてんしかい)。
大灑錦に似ていますが、こちらは一重咲きです。
↑鑑賞池には、スイレンもきれいな花を咲かせていました。
手前の水面に咲いているのがスイレン、
左右に立ち上がっているのがハスです。
ハスとスイレンの違いがよく分かる一角です。
ほかにも、中国をはじめ、イタリアやロシア、インドなどのハスが見られ、
疲れを感じることなく、楽しく回ることができました。
↑東の鑑賞池の前にある休憩所で開催していた「象鼻杯(ぞうびはい)」。
ソフトドリンクやハスジュース、お酒が用意され、
希望の飲み物を、ハスの葉を通して飲ませてもらいます。
中央に穴を開けた蓮の葉っぱに飲み物を入れて、茎の先を口に含むと、
筋の通った茎がストローの役割を果たし、
いいあんばいで口の中に流れ込んできます。
象鼻杯とは、ハスの葉を使った古代中国のお酒の飲み方で、
飲むときの茎の形が象の鼻の形に似ていることから
こう呼ばれるようになったそうです。
夏バテにも効くといわれていますので、
行かれる方は、ぜひ体験してみてください。
園内は車イスでも回れるようになっており、
ハスを使ったメニューを出す食事処や茶屋、
すぐ隣には、日帰り入浴ができる温泉宿もあります。
今度来るときは、家族そろって、
のんびりハスづくしの旅を楽しみたいなと思いました。
取材日:2015年7月4日
花はす公園
福井県南条郡南越前町中小屋
TEL:0778-47-8002(南越前町産業振興課)
※2015年7月4日(土)~8月2日(日)は、「第23回はすまつり」開催中。
※清掃協力金:1人200円
花はす温泉そまやま
福井県南条郡南越前町中小屋60-1
TEL:0778-47-3368
第1・3・5火曜定休、入泉料大人600円
交通アクセス
○公共交通機関
はすまつり期間中は、JR南條駅より無料送迎バス有り
(1日1往復:南條駅9:40発、会場15:30発)
○車
北陸自動車道・今庄ICから北東へ約5km。無料駐車場有り。
- まころーど
- 名古屋生まれ、名古屋育ち。
季節の移り変わりを観察するのが大好きなアラフィフ世代。新聞記事制作や、出版社にてガイド本等の制作経験あり。
現在は、旅や町ネタに関する記事を執筆しています。観光や販促のお手伝いも。